11/29/2022

月: 2022年2月

本論文の目的は、ウィリアム・ジェイムズ(一八四二―一九一〇)の多元的存在論とアンリ・ベルクソン(一八五九―一九四一)の持続の存在論とを比較検討し、両者の強い類似性と根本的な差異及びその起源を明らかにすることにある。ジェイムズとベルクソンはしばしば哲学的傾向の親近性が指摘される二人である。直接経験の重視、反主知主義、流れるものとしての実在の肯定など、彼らの哲学における類似点は非常に多い。しかしやはり二人は異なる哲学者なのであって、極めて強い類似性が認められながらもなお相違点が存在し、しかもそれは両者の哲学の根幹に触れる決定的なものであるように思われる。